ほりすてぃっくうぃずだむ

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私は如何にして箱推しを止めてセガサミーフェニックスを愛するようになったか(近藤誠一編)

そろそろタイトル統一するのも飽きてきたなー微妙に統一されてねーしなーと思って思いっきり捻りました*1。あと別に箱推しはやめてませんw*2

先日、セガサミーフェニックスの1月度チームPVにて、高畑監督からドラフトの話があって、それに触発されたっていうのもあって以前に書いた「セガサミーフェニックスを推す理由」をついったでシェアしたところ、記事を結構読んでいただけました。

改めてその記事読み返してみると、いくつかキーワードは指しているものの、やっぱりちゃんと書いたほうが自分にとっても楽しいかな、と思いました。
もっとも、「ずっと書きたいと思っていて、書けていない話」と書いている通り、構想というか、なんなら途中までは書いてるんですよ。Mリーグ2018の、年末年始の時に。
ただ、その時は「Mリーグ箱推し」だったがゆえ、書きたいこと全部書こうとしてたってのもあって、書ききれなかったんですよね。

で。その「書きかけの原稿」でも、セガサミーフェニックスへの言及を、なんなら全チーム中最初にしてるんですよ。近藤選手について。
それをサルベージ、「今の状況に合うように」改稿してみることにしました。

んで。最近は特に「近藤選手しゅごい」っていうことが多い自分ですが、実のところ、「Mリーグっていうかプロの麻雀観るの、本当に面白いなあ」と初めて心底思わせてくれたのが2018シーズンの近藤選手だったんです。その対局は、近藤選手の2018シーズンの3戦目*3のこと。
近藤選手は、2018シーズンは初戦、2戦目と、デビュー日に連続トップという形で派手な参戦となっていて、それだけでも目を引いたんですが、この日の対局でみた「あるシーン」がめっちゃ印象的だったんです。南3局の、このシーンです。

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この顔すごくないすか。もう明らかに苦しいそうなんですよ。プロが、プロでさえ、こんな顔をする。

Mリーグでちゃんと麻雀観戦し始めるまで、自分は、「麻雀を打つ」にあたっては、「勝ち気が強すぎる」のもあって「アガれないの我慢ならん」くらいの感じだったんですよね。というか、そもそもゲームは勝ちたいからやるのであって、負けることを許容するなんて、ある意味あり得ないのですけど、でも、自分にとっては麻雀ってそういうゲームじゃなかったんですよね。
麻雀って、4人に1人しかアガれないし、それには運も絡むし、いかんともしがたい。勝とうとしないのは論外とはいえ、勝とうとしたからといって必ず勝てるゲームではなくて、負けて「しまう」ことも「受け入れて/織り込み済みで」打たなきゃならない。引くべき時にはひかなきゃならないし、悔しかろうが関係なく、そういうものだと思って考えなきゃいけない。
近藤選手を観て、この顔を見た瞬間に、確実に考え方を変えられたな、と思っています。打ち方も変わったし、少しだけ「アガれないこと」に対して嫌がらないようになった、ような気がします*4
麻雀をプロで打っている人、そこまでいかなくても、かなりしっかり打ってる人たちにとって、多分この辺「当たり前じゃん」って事だと思うのですが。
だたね、それ故、そういう打ち方をしている人たち、特にプロは、その辺ドライに割り切ってるもんだと勝手に思ってもいて。そもそもプロ雀士って「なんでわかるの!?ってレベルで大物手を降りてでも当たり牌はビタ止めする」し、その結果も受け入れてそうだなって見えちゃうわけです*5

でも、まーね、全然そうじゃないんだなと。
いくらプロだって苦しいもんは苦しいし、悔しいもんは悔しいし、勝ちたいもんは勝ちたいもんな、と。
これも、当然といえば当然のことなんですが、直前の2連勝も伏線になってか、なんというか、感情の機微、発露みたいなもの*6が、このシーンからはすごく感じられて、すごく見ごたえがあって。

これ以降、「苦しい時」を特に意識しながら、Mリーグを観る、というのが基本スタンスになりました。2019シーズンの今も*7。和久津選手とか最高じゃないですか。多分「麻雀の観方」って、自分としてはそうなるのかなあという気さえ今はしています。単純に考えれば、何せ出場試合の75%は、勝ち試合じゃないわけじゃないですか。もっと言えば1/4はラス負け試合。それをどう見るか、というのは、「麻雀を面白く観る」ポイントになるな、と思ったんです。

一番初めにそのこと、「麻雀は本来苦しいものなんだ」ということ、「それを楽しみながら打たねばならないし、観るときの魅力になるんだ」ということに、最初に気付かせてくれたのが近藤選手だったわけです。
2018シーズンの近藤選手に関していえば、12月はチームも最後の最後にラスに沈むほどしんどくて、「開幕2連勝を決めた選手が、2連続でラスを引く」なんて状態もあったし、それに何せね。

こうだもん。めちゃめちゃ話題になりましたよね、これ。カッツモももはや代名詞になりました。
さらに直前にあったことといえば

www.youtube.com

これでしょう。これも散々イジられ続けてますがw
でももうこんなの魅力しかないじゃんか。単純に。



素敵すぎるw

結局、セガサミーフェニックスの中でも勝ち頭となり、麻雀そのものも自分にとっては目新しく*8、おそらく近藤選手がいなければセガサミーフェニックスのサポーターになるどころかMリーグをここまで面白いと思えていたかわかりません、というのは言い過ぎかも知れませんがw

これが、「セガサミーフェニックスの好感度がもともと高かった」理由の一つです。
魚谷選手や茅森選手についても書きたいことはありますし、今期加入の和久津選手についても、実はRTD2018というひとつの流れがあったりするのですが、それはまた別の機会に。

今年のセガサミーフェニックスは強いです。近藤選手、本当に強い。着順の右上が今もって空欄であることが凄すぎますし、去年こうやって好きになった選手が、今年こうも活躍してくれるというのは、存外に嬉しかったし、ずっと嬉しいです*9
セミファイナル、ファイナル。引き続き応援していきたいと思っております。

余談。
最近ちょっとしたことがあり、Kindle Unlimited使い始めまして。近藤選手の著書が配信されていたんですよ。で、読み始めております。


ホント面白いなあ…。これについてはハッシュタグ近藤誠一本」とかで感想とかアウトプットするかも知れません。

*1:捻りがありきたり?ほっとけ!w

*2:ただ、とはいえ思った以上にチームとしてはセガサミーフェニックス単推しになりつつあります。ある選手個人を応援することはあっても、チームで、となるとやっぱり自チーム最優先に応援したくなるので。

*3:2018/10/18、1戦目。

*4:ま、今でも押し引きが上手く管理できずに、特にリーチの扱いに失敗して放銃、なんてことをしながら麻雀を打っているわけですが。でも、「なんでそれを打ったか」という理由を考えるようになったし、そのうえでは裏目ツモも放銃もある程度仕方がないと考えられるようにはなりました。

*5:そんなの無理じゃないですか。少なくとも自分には無理。

*6:近藤選手は結構この手の「苦しさを表現する」ということに躊躇いというか、そういうのがないように思えます。おそらく、というか多分確実に、そういう部分というのは見せないほうが良いのかもしれませんが、こと「スポーツ」においては、そういう「苦しいシーン」を目の当たりにする、というのは、観客の感情移入という点において強力に作用するのだ、と、2018シーズンを見て、2019シーズン終盤を迎えた今、強く思います。麻雀をスポーツにしようとしているMリーグですが、麻雀は果たしてスポーツ足り得るのか。それは、こういうシーンを見ると、個人的には、「足り得ると確信を持って言える」と、思ったりするわけです。

*7:だから、セガサミーフェニックスサポーターではあるけど、例えば渋谷Abemas松本選手の不調と、2/4に挙げた3勝目なんかは、結構見ていて嬉しくなります。

*8:本当にどう打つのか予想もできなかったですし、それが見ていて本当に面白かったんです。

*9:これは魚谷選手も、渋谷Abemas白鳥選手も、TEAM雷電瀬戸熊選手も、みんなそうです。これは以前の記事にも書いた通りですが。