ほりすてぃっくうぃずだむ

アーカイブだったりレポートだったり駄文だったり思ったことをなんでもてきとーに書く

THE 20 Sec.

ひとつ、確信したことがある。

Fra推しで神域リーグを観ようと思った、俺のセンスもまだ捨てたもんじゃない。

ダーク・ホース

mj-news.net

神域Streamerリーグ。
発表から、「すごい試みだ」と思った。Mリーグは好きで見ているが、その試合を通して「日本のプロ雀士のトップ」であることを理解しきっている、多井隆晴村上淳鈴木たろう松本吉弘を監督に迎え、「麻雀が打てる配信者」を選手とし、リーグ戦をおこなう。「麻雀を、観て楽しむ」というコトにおいて、エンタメコンテンツ配信の最前線を走っているVTuberやストリーマーを巻き込んでおこなわれるリーグ戦が、面白くないわけがない。しかも、その主催は、VTuberに全く明るくない自分でさえその活躍を知っている、天開司なのだ。大会運営には求心力が必要になることは当然ではあるが、それにも不安はないだろう。

そうしておこなわれたドラフト会議。期待以上だった。

番組として作りが非常にしっかりしている。本気も本気、まさかこばみささん呼んでガッツリ、というのは想定していなかったので、本当に驚いた。あっさり期待値超えてくるやん。

しかも、レッドブルの大会サポート付き。Mリーグは、チーム運営にしろスポンサードにしろ、超一流企業を引っ張ってくることで規模感があらわされているが、対して神域リーグでは、「eSportsの雄」であるレッドブルがつく。今後「ネット麻雀」がeSportsになるなら、様々なタイトル、特に格ゲーでは選手さえ抱えるレッドブルがこの大会をサポートしたというのは、正直「これ、思った以上にプロが騒いでないんだが!?ありえないんだが!?」と今でも思うくらい、ガチでヤバくて、すごいことだ。

そんなドラフトで、ひときわ目を引く選手指名があった。

Fraだ。……誰?

?WHATCHANAME?

VTuberには詳しくないながらも、麻雀番組を見るようになれば、自然と何人かは名前を知るようになるわけで、だからその意味では一番遠いのはチームアトラスに指名された白雪レイドではあるけども、まあそんな感じで「多少なりとも知った顔」が指名されていくなか、全く知らない「BOOGIE VOXX所属、Fra」。神域リーグはガッツリ見るつもりでもあるんだし、そりゃ興味もわいてくる。
調べていくうち、一発で食らったのが、これ。

www.youtube.com

酒好きなら、そして麻雀好きならってことで知っていた今酒ハクノ経由で目にしていた森カリオペの「失礼しますが、RIP♡」に対する完璧なまでのアンサー。「恐縮ですけど死んでまーす?」だって?なんだこいつら最高かよ。
ブギーバックで生まれてKICK THE CAN CREWm-floで育ち、FSDとCreepy Nutsで冬眠から起きたっていうごくごくライトなHIPHOP聞きの自分でも笑って楽しめる感じ。こいつらいいわあ。

で、ところで、Fraって麻雀打てるん?

のびしろ

mj-news.net

「リスナーのみんなに近いのが僕」。
スッと落ちた。

実際、「麻雀の勉強をいつするか」というのは人によって偏りがあるように思う。もっと言うと、「必要でない限り勉強はしない」だろう。もちろん、基本的な牌効率とか、そういうのは別にして、戦術的なことを学ぶのは「必要になったとき」だ。例えば「なんか放銃ばっかしちゃって勝てないんだが?」と思えば守備を学ぶだろう。で、そういうことを「体系的に」学ぶなら、「リーグ戦に参加することになったとき」というのはいいチャンスに、普通になるだろう。
そう、かつて自分も、「なんかのきっかけ」で麻雀を「勉強するように」なったし、それは今もそうだ。他の参戦VTuberはきっともう通過してしまっているところかも知れないけれど、そこをみせてくれるような気がした*1のだ。

そして、「実践経験が少ないと認識しているので、なるべく裏でも表でも打ちたい」との言の通り、その後打ち込みを重ねて、研鑽を積んでいく過程も見せてくれた*2。そうやって、楽しそうに、悔しそうに打つ様は、観ていても面白かった。

「いや、これはFra推しで神域リーグみたら、めっちゃ面白いんじゃね?」

そんなふうに感じながら、また、その過程に「共感のタネ」みたいなものが出来ていくのを感じながら、神域リーグは初日を迎える。

Dispatch

「事件」は2戦目、南4局1本場に起きた。

ラス目親のチームアトラス白雪レイドが、ダントツのトップ目である松本プロのドラ白を一鳴き。2着を守りたいFraとしては、「親のドラポン12000直撃は絶対ダメだが、終わらせるには和了りたい」という状況で、2m切れば1p3pのシャンポン聴牌。しかしこの2mは白雪レイドのロン牌。行けば放銃の大ピンチ。

しかし、Fraは打1pで放銃を回避した。

この、持ち時間の、たった20秒が、実に「キセキ」的で、「Fra!お前マジ最高かよ!!!わかるぞ!!!!そうなる!!!よな!!!!!!」となってしまった。マジで、「Fra推しで見ようとした俺エライ!!!!」と思わせてくれたのだ。

何のことか。まずはFra本人視点を確認してみたい。

youtu.be

聴牌した瞬間、ため息ひとつ。
そして語られた言葉は、「いや、聴牌取らず」。これだけだ。

わかる!!!!!わかるぞ!!!!!!!だよな!!!!!!!

…だからどういうことだってばよ。

板の上の魔物

「"競う"麻雀に慣れない人間は、往々にして、時間制限や、長考を避けなければならないという圧迫感によって、重要な場面で、めちゃめちゃに焦って、こうだ!ととっさに決めてしまう」ことがある。というか、自分がそうだ。きっとこの時のFraには、そういうことが起きていたんじゃないだろうか。というか、自分は勝手にそこに、その瞬間爆発的なまでの感情移入が起きてしまった。
実際、この時の聴牌取らずの1p切りを本人は後で第一声、こう振り返っている。

youtu.be

「マジなんで止まったのかわからなくて!開いて2m張ってて、これどこで張ってたんだろうって」

分かる!!!そうなるよな!!!
たぶんあの瞬間、MAXで脳がグルングルンするような感覚があったはずなんだ。それはたぶん俺が勝手に妄想したものじゃない、よな!?

mindstate

観ながら、何を思っていたか。

まず、白雪レイドのドラポンの時は「ぐええ」だ。とにかく「そんなもん振り込んだらおわり」だ。続行するとか関係ない。そんな先のことまで俺は考えられない。だからまず、「絶対に振りたくない」。そして。

8mチー。これで思うのは「もう嫌だ!」だ。できれば何も切りたくない。安全牌の白を除いて。だからそのあとは、

ホンイツかも知れなくて一刻も早く投げ捨てたい北。
ホンイツかも知れないけど「安全には見える*3」「端っこの」9m。
筋の9s。
現物の8p、安全牌の白。

と切っていく。すげーよくわかる。振り込みたくないけど、和了って2着は欲しいんだ。通りそうと少しでも思えればいく。
で、結果。

まず「なんじゃこりゃ」って思う。そもそもこれはなに待ちなんだ?立直が出てるなら聴牌だが、何切ってなに待ちなん?エッ、2m?で、1p3m?なにそれ!?!?!?

リア麻であれば、それでも「すみません」と言えば長考はできる。まあ、聴牌には気づくしね。でも、神域リーグでは20秒しかない。めちゃめちゃ悩んだと思うし、実際、時間いっぱいまで必死に考えている*4

こんな変な待ちでいっていいのか?でも親の満貫見えてるぞ??立直しないと役もない!!エッエッエッエッ、2m?2mてなんだ!?聴牌してたら全然あるよな???ホンイツ?いやホンイツってなんだ?てかやめるのか俺は??1mか????いや、やめていいのか???黙ってツモられたら終わっちまうぞ???わからんわからん!いやあ~~やめたくない振りたくないやめたくない振りたくない!!!!

1p!3p壁、シャンポンならだめかもしれないが、1p1pと切ってこの嫌な2m周りになんかくっつければ!!!4m258m引ければいい!そうだ!1pだ!!!いっけえええ!通れええええ!

絞りだした1pは、何とか無事通過。
たぶんこの後少しして、ちょっと冷静になると思う。何せなにも引けていないし、何より、

な~んか嫌な9p*5を引いてしまったので。
じゃあ、ここは、降りよう。

………実際、もちろんFraの心はわからない。でも、自分なら「そうなって『しまう』」。確実に。そうやってあの瞬間、爆発的に感情を注いでしまったのだ。何か心が重なった気がしてしまったのだ。

GASSAI

そうやって、Fraは自分の心を一切合切持っていってしまった。めちゃめちゃに面白い1局だった。
結果としてその後逆転されてしまったとて、それは白雪レイドが強かっただけの話だし、もっと言えば、たとえあの1pが当たってしまったとて、あの20秒にその心の動きを(勝手に)「見てしまった」後では、たぶん心は動いただろう。もちろん、2m切ってリーチ掛けてたとしてもだ。
「麻雀を(楽しんで)観る」って、そういうことだからね。

youtu.be

この2m止めに関してはその日のうちに検討がおこなわれていて、まあそんな感情移入をおこしたくらいなので、めっちゃ面白かった。これも合わせてぜひ見て欲しい。
ちゃんと1p切りの是非をツッコまれてもいて、このチームメイトに囲まれて真剣勝負していたら、きっともっとFraは強くなると思う。それが楽しみで仕方がないよ。

引き続き、というか、なにせ「心を一切合切持っていかれた」ので、Fraと、チームゼウスを応援したいと思います!

*1:いうなれば、「天開司における『うまぶり』事件のようなものを、リアルタイムで喰らえるんじゃないかと思った。

*2:5/9時点で初心3→雀豪3に。今ちょうどこの記事書きながら昇段をみた。おめでとうございます。

*3:ゆっくり考えられれは2枚切れだしシャンポンがない、くらい。時間があれば、69m待ちは否定されてないけど7mを自分が持っていて、67mで鳴いてて、78m持ってるってあり得るけど行っちゃえくらいは考えたかも知れない。

*4:のは、Fra本人視点のそのシーンから十分に伝わると思う。

*5:8pワンチャンスなのに1枚も切れてない上に対面のチームアキレス郡道美玲は1枚も筒子を切っていなくてヤな感じ。

黒木真生プロというひと

バイネームで記事書きますかねえ普通。

この記事の結論

黒木プロのnote、定期購読したほうがいいよ、面白いから。

note.com

自分は近代麻雀noteの定期購読との2択で迷った挙句こっち取りました。
それはそれで(関係者から見たら)ダメじゃね?という気もしますがそっちは気になる記事個別で銭投げますから勘弁してください。

黒木真生プロというひと

さて、バイネームで記事を書き始めたってことは、アンタ、関係者かなんかか、少なくともちゃんと知ってる人なんですよね?とか思われちゃうだろーなーって感じがします。まあ、当然なんですが。
ごめんなさい、全然知りません。

いや、Mリーグから本格的に、その前年のRTDからちょっとだけ、そんな感じで麻雀を見始めた自分が、それ以前は連盟・協会・最高位戦の区別もついていなかった自分が、プロと言えば二階堂姉妹とほんの数人の雀士しか知らなかった自分が、黒木プロのなにを知っていると?
連盟に所属するプロ雀士で、様々なことの裏側にいる人。広報部長。あとバビロンの人*1。知っていることはそれくらいです。あ、あとTwitter阪神の話をしてるひと。
ま、要はたぶん他のひとと変わりません。

それでなんでバイネームで記事を書いてんの?っていう話なんですけど。いやね。

おじさんは普段褒められないんだから、名前出してちょっと褒めるくらい、たまにはいいじゃんって思うんですよ。 *2

プロ雀士スーパースター列伝』というシリーズ

冒頭のnoteでは『プロ雀士スーパースター列伝』というシリーズが展開されているんですが。これが本当に素晴らしくて。いやもう本当に素晴らしくて。ホントこれだけでも定期購読の価値があるんで読んでほしいんですよ。内容としては記事につきひとりのプロ雀士をピックアップして、いろんな(裏側から見える)エピソードを紹介したり、そこから見える「ニン」を描くというもの。本当にこれが素晴らしいんですよ。重要すぎるので何回書いてもいいくらい。

まず、選ばれるエピソードがいいんです。我々観客からは、キャストとしてのプロ雀士しか見えないわけで、その裏側や普段の人となりって、本当に一部しかわからないわけですけど、そこがきっちり見えるエピソードが選ばれている。
しかも、描き方もいい。「黒木プロからはこういう感じだった」ということがまっすぐに描かれていて、すっと想像を働かせることができる。そこから、「ああ、(自分の好きな)このプロ雀士は、こういう人で、そういう魅力があるのだな」と改めて識りなおすことができるのです。そうすると、自分の見てきたエピソードたちが、新たな魅力をもって輝きを増すのです。
そして、結びにいたるまでも素敵。こればっかりは読んでほしいのですけど、そのプロの魅力が光って伝わるのです。そこが毎回ちょっと楽しみなくらい。

記事を読み終わったころには、そのプロがちょっと好きになっていると思うのですよ。

萩原聖人さんプロ連盟入りの舞台裏』というシリーズ

既に完結したシリーズに『萩原聖人さんプロ連盟入りの舞台裏』というシリーズがあります。前中後編。

note.com

おそらくMリーグでは1、2を争うほどの批判を食らっている人だと思うんですよ、萩原プロ*3
まあ、数字だけみたら多少の批判は免れ得ない*4とは思うんですが、それにしたって「そもそも萩原聖人という俳優がプロなんて」みたいな話もあったりして、自分なんかは「そういうことじゃないだろう」と思うところがあるわけです。
が。自分は業界のことは、それこそ雀士ひとりひとりはおろか、団体、「麻雀というゲーム」のコミュニティに至るまで、広い範囲で、ほっとんどなんも知らないわけで。もちろん、それならそれで「外から見ても意味があるんだ」ということを力説することはできますが、結局それどまり。根拠も大してないしね。そりゃそうです、何せ自分は「外の人」。届くようなことなんかそうそう書いたり言ったりはできません。ちえっ、なんだよ、って感じ。

でも、自分は間違ってなかったな。「萩原聖人は必要な人なんだ」と言って良かったな。
一連の記事を読んで、私は確信できたのです。その確信をこのシリーズはくれたのです。

愛だろ、愛

note.com

曰く、「あなた(黒木プロ)の文章は素直でよろしい」ということだそうですが、じゃあ、「素直」だとして、それで表現されているものが何か?の方が重要じゃないですかね。だって、「素直に発される暴言」とか見てらんないでしょ。ということは、素直さそのものに良し悪しはなくて、それが何を表現するか、ということのほうが大事なわけです。

私は、そこに、「黒木真生プロというひとに流れる愛」を見るのです。人間に対する愛と、麻雀に対する愛のカクテル*5
その文章を読んで、ちょっと酔っぱらって、気持ちがよくなるのです。

同じエピソードから情景を切り取るとして、それが良く見えるのか、悪く見えるのかは、ひとえにその対象への愛情に依ります。好きなら(それを表現する力があるかどうかはまあ置いておくとして)好きが伝わるでしょうし、嫌いなら嫌いが伝わります(こっちは技量がなくても結構イケます。技量があるとより冷えます)。
黒木プロの文章を読んで、そのプロやエピソードに愛を感じるのであれば、結局のところ、それはご本人の愛なのだろうと思うのです。

note.com

ケネス徳田プロに関する一連の記事が、まさに愛だな、と。
ぶっちゃけ、(私はとっても狭量な人間なので)実際にこんなのもろもろ食らっちゃったら、私はその人と距離を取っちゃうこともありそうだと思うのですが、それでもこうして読者でいられるならば、ひとつひとつのエピソードに「愛らしさ」が感じられて、楽しく読めて「しまう」。
その「愛らしさ」は「黒木真生プロというひと」が愛情フィルターを通して語ってくれるからなんじゃないか、と思ったりするのです。もちろん、きっとケネス徳田プロご自身も「憎めないんだよな~」っていうお人柄だろうと思いますが、この読み物からそう感じられるというのは、結局その記事に愛がないと成立しないことです。
「失敗」をただ茶化すでなく、魅力が伝わる形で文章化する、ある意味圧倒的ともいえるかも知れない愛。
それが、黒木プロの書く文章に読み応えを与えているんじゃないでしょうか。

この記事の結論、重要なのでにかいめ

黒木プロのnote、定期購読したほうがいいよ、「全部の記事に愛があって」面白いから。

note.com

ちなみに、「定期購読しないで、記事を単品で購読し続けて、宣伝する」っていうツンデレをカマす方法もあるようですのでこちらもぜひご検討ください。

*1:でもバビロンが何してるかはよく知らないっていう。

*2:おじさんて何気にこれも失礼だなおまえ。

*3:揶揄でもなんでもなく自分はプロだと思ってるからそう書く。

*4:まあこのあたりにも言いたいことはあるけど、記事にするかどうかはびみょーな感じ。楽しくないし。Twitterではやってるし。

*5:「愛だろ、愛」というキャッチフレーズで流行った「カクテルパートナー」、30年近く昔だそうですよ。懐ネタを使いたくなったらオッサンの証拠だとおもいます。

White, Red ... And "Aquamarine".

この記事は以前書いた記事「私は如何にして箱推しを止めてセガサミーフェニックスを愛するようになったか(近藤誠一編)」の続編、魚谷侑未選手編です。「エモい」がテーマなので、それっぽく意識して書いてみることにします*1。よろしくお付き合いください。


今にして思えば、僕が「セガサミーフェニックスを推していこう」と決めた、大きな転換点となった日、彼女は泣いていた。

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魚谷侑未というプロ雀士は、僕にとっては、非常にエモーショナルな選手である。

Mリーグ開始時点で「知っているプロ雀士はほんの数人、Mリーガーに限ってさえ1/3も知らない」自分が、魚谷選手についてMリーグを通して知った*2のは、「新進気鋭の女流プロ雀士。タイトル取っててめちゃんこ強い*3」こと、「麻雀に男女差はない」「批判されようと鳴きのスタイルを崩さない」ことを公言するなど「とにかく戦い続けてきた人である」ことだった。

kinmaweb.jp
kinmaweb.jp

そしてそれが認められてさえいる。麻雀という世界が男くさい世界であるなんてことは、素人である僕でさえ知っている。哲也もアカギも本人は若いけど、対戦相手はオッサンかジジイばっかりだ。「実在プロ雀士が登場!」と謳われた麻雀ゲームもいくつか遊んだけれど、その「プロ雀士」も良く知らないオッサンばっかりだった*4。その世界でこうして認められている女流が、すごい人でないことなんてまずないだろう。
そういう人が、僕のような門外漢もが注目し、楽しみにしたMリーグに、ドラフト1位で参戦する。期するものがあることは誰にだってわかる。開幕戦だって出場を志願したそうだ。

…が、とにかく勝てていなかったんである。
2018シーズンの魚谷選手は本当に辛かった。

ameblo.jp

「今日に至るまでのネガティブな感情」。結局、この日だってトップは取れなかったし、だから目にすることも叶わなかったけれど、ともあれ、それほどまでにしんどかったのだ。そして、その流れは変わらなかった。
そうしてひと月後。Mリーグ2018終盤戦。いよいよ追い込まれたセガサミーフェニックス、魚谷選手が迎えた試合が、僕が「セガサミーフェニックスを推していこう」と決めたその日が、「最速マーメイドが泣いた日」なのである。

といっても、僕は「人魚の涙」そのものに惹かれたのではなかったりする。
その「涙」のエモさを、MAXに引き上げたのは、それよりも前の、たったひとつの気丈な打牌だったと今でも思っている。惹かれたのは、そこなのだ。


2019年1月22日。

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セガサミーフェニックスは崖っぷちであった。ラスト20戦を切り、最終コーナー曲がって直線へ入るか入らないか、のところでボーダーまで約200pts。
勝てば望みがつながるが、負ければそこは絶望、地獄の一丁目。そんな日の先発が、魚谷選手だった。

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思えばプロって大変である。調子が悪い、勝てない。僕らは、「今勝てないや、やめやめ」とか「二度とやらんわこんなクソゲー」で全然かまわないのだから。そうやって頭を冷やしてまたコントローラを握ったって、それでいい。娯楽を楽しむのに、いつもべったりでいる必要はない。
でも、プロはそうはいかない。負けてようが、調子が戻ってこなかろうが、打つべき時に打つのだ。
例え、「今」、負けていようと。

そして、この試合も、つらいものだった。

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ツモられて、

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ツモられて。

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テンパイしてさえ、

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嫌われて*5

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とどめに満貫の親かぶり。

放銃はたった一度。1000点だけのはずなのに。
絶対に勝ちたい試合。ここから大逆転を演じ、絶対にMリーグを盛り上げてくれる人たち。苦しい中でも戦って、勝ちに向かってあがきもがく人たち。それがこんなに、牌に、流れに恵まれない。
麻雀は無常だ。

この人に、魚谷選手に、どうか和了らせてください…!

「選手の、チームの勝利を願って試合を観る」。それまで「いやーMリーグって面白いねえ!!」なんて誰に肩入れせずとも、お気楽に見ていたものを、この試合、この瞬間、たぶん初めて「サポーターとして」観たんだろうと思える瞬間だった。

そして、オーラス。
絶対にラスが引けない試合、2位が遠く離れたこの半荘で、それでもまだ良かったのは、オーラスの親である、3着目の赤坂ドリブンズ村上選手との差が、たったの2700点だったこと。30符2翻の500-1000、要はツモと後何か一つで、最悪からは回避できる。まだ希望は残ってる。
開かれた配牌は……!

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う、うーん。ブロックは明らかに足りていないけれど、字牌重ねるか、整理していてタンヤオになれば何とか…!
条件は厳しくない、ならば今祈らずいつ祈るんだ!

固唾をのんで画面に見入り…そして6巡。

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發の対子という「あと一つ」までもう少し。打3萬。ドラ白はぎりぎりまで引っ張る。
が、ほんの数巡で。

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来やがった……!
フリテンとはいえ、それを知っているのは神目線の人間のみ。確実に手が止まってしまうし、何せドラ、生牌の白を引っ張っているし、手が進んでもそれを打てるかというもんだいg

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あ…あああ……ああああああああああああ!!!!

村上選手からリーチ棒が出たことで、1000点出上がりOKになったのに!なんでこんな、悩ましい…!

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行けッ!行ってくれ!そのリーチはフリテンだ!そこで止まったら、もうこのゲームはおしまいなんだ!!いけえええ!

魚谷選手から見ればドラ生牌の白なんて怖すぎて打てない牌だろう。誰に当たったって満貫からで、村上選手にロンと言われたら、リーチ一発白ドラ3の18000点から。これはもうほぼゲームセットの宣告でしかない、それも最悪シーズンそのものが、終わってしまう。判断する材料だってない。きっと平時だったら降りるだろう*6
でも、ここで押してくれたら。3着取りに行くんだと、押してくれたら。

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行った……!

僕らはこの白が通ることを知っている。でも、当たって酷いことになってしまうことを考えずにはいないそれを、魚谷選手は押した。ひとつでも上を取らなければいけない、今、この時に。

麻雀というのは運ゲーだ。言うところによれば運7技術3らしい。いつでもこうすれば良いという処方箋はたぶんない。
でも、押さなければいけない時に押せない人は、自分も推せない。きっとその人は「欲しい勝ち」「僕が見たい勝ち」を逃してしまう。いつかそれで勝ちを得る時が来る。そういうのを逃すことにこそ、僕はがっかりしてしまうはずだ。僕が見たいのはそれなんだ。それに、例えそれで負けるとしても、その姿勢をこそ愛したい、と思うのは、もう自分の「癖(へき)」なのだ。

だから、これでいい。これなら推せる。
この白切りこそ、強く、強くそう感じた、決定的な場面だったのだ。

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いぃぃぃぃぃぃしぃぃぃぃぃぃぃばぁぁぁぁぁあしぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!くぁwせdrftgyふじこlp;*7

終わりはスンッと訪れた。
満貫なら変わっていたかも知れない他家の和了りも、1000-2000では、リーチ棒含めても変わらず。こういうシーンで、これもたぶん、初めてこのニュアンスで選手の名前を呼んだかも知れない。
覚悟を決めた白切りも実らず、終局。

麻雀ってホント報われないゲームだ。でも、だからこそ見ていて心が動く。


引いてはいけないラスを引き、風穴を開けてしまったポイントを横目に、連闘。

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しかし彼女は勝利した。チームメイトの言葉を従えて。涙とともに。

魚谷選手自身は、自著の中で、「一番苦しかったトップ」と回想している。
しかし、フェニックスがはばたいたのは、この勝利からだったのだ。

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セガサミーフェニックス、不死鳥化。ボーダーラインの4位に到達。

こんな劇的なことが起きるんだろうか。麻雀で。本当にわからないゲームである。心の底から嘆息してしまった。
まるで物語を見ているような気持ちを、麻雀で味わうことがあるとは思わなかった。心が潰れそうになるラスから、トップを引き、それがチームに伝播して、上昇していく。

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しかし、麻雀はまた、無情なゲームでもあるのだ。
復調することのないまま、直後の出番で2連敗。そしてそのまま、終戦となったのである。
この2連敗からあとも、試合があったにも関わらず、出ることさえ叶わなかった。

ameblo.jp

悔しいに違いないのである。すれ違いさえおこし、それが刺さるほどに。
ただ、リーグ終盤に見せてくれた、魚谷侑未というプロ雀士のこの闘牌、呼応して乱戦を築き上げたチームの闘いこそが、自分の中に「多大な好感度」として印象を残したのだ。

そして。
ドラフトを経て、僕はセガサミーフェニックスのサポーターとなったのである

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そして、2019シーズン。
開幕から彼女は泣いていた。

悔しさからではない。苦しさからでもない。2018年終盤の、あるいは2018年初戦で箱下ラスを引いたことへのリベンジが成った、嬉しさからの涙。想いがひとつ報われた瞬間。

しかし、これは物語の序曲に過ぎなかったのだ。


2019年、レギュラーシーズン最終盤。
今年もまた、緊張と苦悩が押し寄せたのである。

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今度は「次ステージへの残留争い」ではない。2019シーズンのセガサミーフェニックスは、本当に無双だった。「2019年内一度もトップを取れずに苦しんだ和久津選手の、年内最終戦の初トップと、次戦年始初戦の連続トップ」が起爆剤になった、といえば、「流れ」なんかないという話にもなるかも知れないが、しかし結果5連勝と、そこからの盤石の、断トツのトップというのは、「無双」以外に言葉もないだろう。
そんな状況での悩み。

MVP争いである。

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「私がこのまま勝って、誠一さんとMVP争いしますね!」という冗談が出たのは1月のチームパプリックビューイングでのこと。それが、現実になっていた。
しかも、「直前でシーズン初、そして結果唯一となったラス」を近藤選手が引き、MVP獲りが託されるような状況で、である。

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連闘の2戦目、ラス目で迎えた南3局。 悩みの種は「生牌の中」である。
そう、奇しくも状況は「去年見た、あの白切り」と似ていた*8。この中は、

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ホンイツ濃厚、親の園田選手に対して警戒度が高い牌である。鳴かれるのならまだいい。しかし、ロンと言われたら、12000を覚悟するような、そんな牌。
ましてや、1戦目は3着でポイントをマイナスしている。ここでさらにラスを引けば、自分に託されたはずの、それもあの「ゼロラス男」近藤誠一から受けたバトンであるはずの、MVPが遠く遠くにかすんで消えてしまう。もう挽回もできない。そんな状況で、この牌である。

でも。去年、あの白を切った魚谷選手に期待したもの。ここで例え敗れたとしても。いつか、いつか見せてくれるであろうもの。それは、あの日の勝利でも、その涙でもなく、

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あの時と同じ、この押し。そして。

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この瞬間だったのだ。焔を中央に抱くような五索を、ツモと叩いたこの瞬間。その掌を開け、鳳凰が昇華したような錯覚さえ抱いてしまった、この瞬間。震える声で、「8000、16000は、8100、16100」と噛み締めるように、大切に宣告した、この瞬間。

この瞬間、これをこそ、僕は期待し、そのために魚谷侑未という雀士を、セガサミーフェニックスというチームを、推していたかったのだ。 あの白を、歯を食いしばって押し通した、あの時から。

この瞬間を、ファンとして観られたということが、純粋に嬉しい。それが「感動」でなくて何なんだろう。

この日も彼女は少し泣いていた。
すっかり「陸では泣いちゃうマーメイド」である。


魚谷侑未というプロ雀士は、僕にとっては、非常にエモーショナルな選手である。

ギリギリのところで最善を尽くし、それでもなお負け、しかし、時に劇的な勝ちを見せてくれる。前年の負けを生かしてフォームを変え*9、シーズン中好調を維持し、役満を短い期間に2発も叩きつけて、それでMVP獲ってくるなんてストーリー、早々ない。きっとフィクションなら担当がボツにする。
でもそれを、やって見せたのだ。

2020年3月16日。セミファイナルが始まったところである。
位置、ポイント。申し分ない位置である。まずは2着、2着。このままいけば、ファイナルはもちろん、その先だって十分狙える。
確かにあの四暗刻には夢の成就の一端を観ることができた。でも、Mリーグで見たい「夢」は、それだけじゃない。きっとみんな同じはず。

優勝。
エモーショナルの、最高峰。

きっと、やってくれるはず。
それに、白、紅中と来たのなら、次はきっと「」の出番だろう。 「人魚の涙」は、勝利とともに、もたらされるはずなのだから。

……優勝出来たら、みんなで泣きましょうね*10


おまけ。

やっぱりいいチームだと思う。近藤選手が顔をくしゃらせるの、めちゃくちゃにエモくてこれだけで泣きそうになった。

note.com

きっとこの話があったからだろう。
MVPに手をかけたのは魚谷選手自身だけれど、それを確定させたのはチームメイトだ。
本当に、いいチームだと思う。このチームのサポーターで良かった、というにはまだ早い。
優勝まで、取っておきたいと思います。

さあ!応援するぞ~!

*1:目標はキンマWEBのゆうせーさんっぽい記事ね。チャレンジはタダだ。

*2:なので当然Mリーグが始まるまで、魚谷選手は「知らないプロ」の側だった。

*3:ちょうどMリーグ序盤のタイミングで「魚谷三冠!」という話題もあって、「ふぇー、業界じゃめっちゃ若いだろうにすげーなー」と思ったことをよく覚えている。

*4:一番遊んだのはauガラケーアプリ「極」だったと思う。鈴木たろうプロとかいたんじゃなかったか。女流雀士編とかもやってた気はする。初音舞プロしか覚えてない。でも確か二階堂姉妹もいたような。といった感じ。

*5:テンパイ時山に4枚の8pを引けず、途中で待ちを変えていれば、の6pハイテイ。こんなの無理。

*6:奇しくも1年後の同じ時期、「押さないとラスるかも知れない」状況で、魚谷選手はオリを選択している。「去年のような状況だったら押しましたか?」とreplyしたところ、「その状況なら押していた」とお返事をいただいた。かようにチーム状況というものは打牌を左右するのだなあ、と改めて思った次第である。

*7:古いな。

*8:しかも、チーム組も同じ。

*9:2019シーズンは本当にどっしりと打っており、「鳴き」をせずとも良いように進行していたのは、チームメイトにも印象を残したようで、チームPVでは「今俺より副露率低いんだよね」という言及が近藤選手から見られたりもした。

*10:多分自分は泣いちゃうだろうなあ。

Mリーグの「長い夜」に思うこと

先に謝っておきます。気持ちのいい記事ではありません。
なぜならこの記事は、不満を表明する記事になるはずだからです*1
別に誰に何かを言いたいわけではない、共感されるとも思ってないし、欲しいとも思っていない、ならば黙っていればよいのだけど、それももやもやするしなんか嫌、というわがまま極まりない理由で書く記事ですから、まあ気持ちのいい記事になりようもありませんが。

Mリーグのレギュラーシーズンも最終盤、メチャメチャ盛り上がってて面白いですね。個人的には満足度も結構高いです。
ですが、今になって思えば、Mリーグ開始当初から、不満に思っていることがありました。「今になって思えば」というのは、この不満を直近で結構強く感じたことがきっかけで、振返ってみると同じ不満をたびたび感じていたようだ、ということに気が付いたということです。

名指ししてしまったのは単純にその時のテンション(と、実際にPVが長くなってしまうという経験をしたことがある)からです。おふたかた、申し訳ありません。名指しすべきではないんだろうとは自分自身思いますので、これは(いろんなひとに)怒られる前に謝罪しておきます。

それで。不満というのは、このtweetの中でも書いた通りです。
試合時間が長くなり、視聴が難しくなったり、PVが途中で終わってしまったり、終了が遅くなったりすることがあり、それについて、特定選手の打牌が特に遅く感じられるのが不満だ、ということです。
遅延行為だ、なぜあれにイエローを出さないんだ、とまでは言いません。ですが、そうした積み重ねの結果として、1半荘2時間半は長すぎます。この記事を書くきっかけになった2019シーズン、3/3第1試合は、18局、150分以上かかっているわけです。局数が多いのは確かですが、それでも長すぎる。

例えば、問題の3/3の試合で言えば、第2試合が始まったのは22時ころです。この時、PVがあったらどうでしょうか。
サポーターは、第2試合の魚谷選手の四暗刻を、会場で見られなかった可能性があります。これはエンターテインメントとしてどうなんですか?
イベントは「盛り上がれば、時間が押してしまってもよいのだ」ということではありません。盛り上がろうが何だろうが、時間が押して、それによって何かの見逃しがあれば、その不満の方が大きくなるものです。
当該局は22時45分頃でしたから、現場に残ることはできたとは思いますが、ただ、終電都合などで帰宅してしまうサポーターもいただろう、という時間です。「PV会場でハイライトを見逃した」という落胆を、誰がカバーできるんでしょうか。

「イベントでの遅延」になぞらえましたが、こうしたことはスポーツでもしばしば問題になります。

www.sankei.com

www.baseball-lab.jp

www.sanspo.com

などなど*2
「試合時間が長すぎて見られない」問題は、麻雀だって無縁ではないでしょう。

入れ込むのはわかります。真剣だからこそそうなるのもわかります。またそれも魅力でしょう。
事実、2019シーズン2/25 第2試合の、黒沢選手の四暗刻西単騎に対する、内川選手の小考は1分に及ぶものでしたが、それは実に魅力的な1分でした。
しかし、自摸の時に牌を絞ったり、都度都度考えたり、というのは、いくら真剣であっても、理解をしていても、見づらいものは見づらいんです。好きだから見ますよ、Mリーグ。でも、見づらいんです。どうしても「早くしてよ…!」って思っちゃう。
ある種のわがままだとは思います。ただ、「第3章第7条の5」「第7章第5条の5-(4)」は「規定」、ルールなんです。
もう少し意識されたっていいじゃないかと思います。

ちょうど良い内容の記事を、ちょうど良いタイミングでみかけましたので、リンクと引用を。

https://mj-news.net/news/mleague/m-column/20200212140893

-----「観る麻雀」が浸透してきています。小学生もMリーグを観ていますが、長いゲームは終了が24時を超える場合もあります。開始時間を早めたり、デーゲームを開催することは考えていますか?(今季から土日開催は17時開始となっている)

Mリーグ」はプロ野球のオフシーズンの娯楽と考えています。長年プロ野球中継は19時~21時で放送されており、それがベストだと思っています。当時は小学生もよく観ていましたので、現状で悪く無いと思っています。

-----2、3時間で対局が終了するように、たとえばゴルフのようにスロープレーに対して警告を出したり、将棋のように持ち時間制にしたりすることは考えたりしていますか?

対局が長時間になることは最初から心配していました。スポンサーが付いたり、多くの視聴者が観てくれるなど、麻雀を産業化させないとプロとはいえません。マニアはともかく、ライトユーザーはあまりにも長い対局を観ていられない。これまでのプロ団体のリーグ戦だと、遅い人は遅くし放題になっています。それどころか、遅い人の方がよく考えている、思考が深いという理屈が成り立とうとしていたので、ルールを決めないと不公平だな思い、審判制を導入しました。

対局が遅くなった場合、イエローカードを出す前にまずは警告を出しますが、そこで初めて選手は気付きます。急に早くなるのを観たことがあると思いますが、あれは選手に審判から警告が出ています。選手にわざと遅くしようという意図は無く、ゲームに集中し過ぎて何秒経っているかわからなくなっているのです。

この引用の通りだと思うのですよね。
特に「ゲームに集中し過ぎて何秒経っているかわからなくなっている」というのはそうだろうと思います。それが魅力であることも、すでに書いたように承知しています。故に、これを書くのは非常に迷いがありました。

最後に、冒頭でリンクしたtweetの中で名指ししてしまっていることには重ねてお詫びします。
きっかけになったのは、これも言及した通り2019シーズン、3/3の多井選手の打牌ではあるんですが、別にその半荘、選手に限った話ではありませんし、その意味でお名前を出す理由はありません。感情が走った結果としか言いようがありませんし、適切ではなかったと思います。
我ながら嫌~なtweetしてるなあ*3。申し訳ありませんでした。

そんな感じですかね。


追記。tweetしてますが、個人的な結論。

オウオウイキった記事書いた割に軟着陸じゃねえかwwwwww
まあ、そんな感じです。

*1:ただ、それゆえに、ここからはあくまで「個人の感想です」を貫こうと思います。「みんなそう思ってる!」などという顔をするつもりはありません。

*2:サッカーなんかは45分×前後半+アルファなので、あまり問題にならないようです。

*3:平常運転ですが。あかんがな。

私は如何にして箱推しを止めてセガサミーフェニックスを愛するようになったか(近藤誠一編)

そろそろタイトル統一するのも飽きてきたなー微妙に統一されてねーしなーと思って思いっきり捻りました*1。あと別に箱推しはやめてませんw*2

先日、セガサミーフェニックスの1月度チームPVにて、高畑監督からドラフトの話があって、それに触発されたっていうのもあって以前に書いた「セガサミーフェニックスを推す理由」をついったでシェアしたところ、記事を結構読んでいただけました。

改めてその記事読み返してみると、いくつかキーワードは指しているものの、やっぱりちゃんと書いたほうが自分にとっても楽しいかな、と思いました。
もっとも、「ずっと書きたいと思っていて、書けていない話」と書いている通り、構想というか、なんなら途中までは書いてるんですよ。Mリーグ2018の、年末年始の時に。
ただ、その時は「Mリーグ箱推し」だったがゆえ、書きたいこと全部書こうとしてたってのもあって、書ききれなかったんですよね。

で。その「書きかけの原稿」でも、セガサミーフェニックスへの言及を、なんなら全チーム中最初にしてるんですよ。近藤選手について。
それをサルベージ、「今の状況に合うように」改稿してみることにしました。

んで。最近は特に「近藤選手しゅごい」っていうことが多い自分ですが、実のところ、「Mリーグっていうかプロの麻雀観るの、本当に面白いなあ」と初めて心底思わせてくれたのが2018シーズンの近藤選手だったんです。その対局は、近藤選手の2018シーズンの3戦目*3のこと。
近藤選手は、2018シーズンは初戦、2戦目と、デビュー日に連続トップという形で派手な参戦となっていて、それだけでも目を引いたんですが、この日の対局でみた「あるシーン」がめっちゃ印象的だったんです。南3局の、このシーンです。

f:id:isk_holistic:20181225161855p:plain

この顔すごくないすか。もう明らかに苦しいそうなんですよ。プロが、プロでさえ、こんな顔をする。

Mリーグでちゃんと麻雀観戦し始めるまで、自分は、「麻雀を打つ」にあたっては、「勝ち気が強すぎる」のもあって「アガれないの我慢ならん」くらいの感じだったんですよね。というか、そもそもゲームは勝ちたいからやるのであって、負けることを許容するなんて、ある意味あり得ないのですけど、でも、自分にとっては麻雀ってそういうゲームじゃなかったんですよね。
麻雀って、4人に1人しかアガれないし、それには運も絡むし、いかんともしがたい。勝とうとしないのは論外とはいえ、勝とうとしたからといって必ず勝てるゲームではなくて、負けて「しまう」ことも「受け入れて/織り込み済みで」打たなきゃならない。引くべき時にはひかなきゃならないし、悔しかろうが関係なく、そういうものだと思って考えなきゃいけない。
近藤選手を観て、この顔を見た瞬間に、確実に考え方を変えられたな、と思っています。打ち方も変わったし、少しだけ「アガれないこと」に対して嫌がらないようになった、ような気がします*4
麻雀をプロで打っている人、そこまでいかなくても、かなりしっかり打ってる人たちにとって、多分この辺「当たり前じゃん」って事だと思うのですが。
だたね、それ故、そういう打ち方をしている人たち、特にプロは、その辺ドライに割り切ってるもんだと勝手に思ってもいて。そもそもプロ雀士って「なんでわかるの!?ってレベルで大物手を降りてでも当たり牌はビタ止めする」し、その結果も受け入れてそうだなって見えちゃうわけです*5

でも、まーね、全然そうじゃないんだなと。
いくらプロだって苦しいもんは苦しいし、悔しいもんは悔しいし、勝ちたいもんは勝ちたいもんな、と。
これも、当然といえば当然のことなんですが、直前の2連勝も伏線になってか、なんというか、感情の機微、発露みたいなもの*6が、このシーンからはすごく感じられて、すごく見ごたえがあって。

これ以降、「苦しい時」を特に意識しながら、Mリーグを観る、というのが基本スタンスになりました。2019シーズンの今も*7。和久津選手とか最高じゃないですか。多分「麻雀の観方」って、自分としてはそうなるのかなあという気さえ今はしています。単純に考えれば、何せ出場試合の75%は、勝ち試合じゃないわけじゃないですか。もっと言えば1/4はラス負け試合。それをどう見るか、というのは、「麻雀を面白く観る」ポイントになるな、と思ったんです。

一番初めにそのこと、「麻雀は本来苦しいものなんだ」ということ、「それを楽しみながら打たねばならないし、観るときの魅力になるんだ」ということに、最初に気付かせてくれたのが近藤選手だったわけです。
2018シーズンの近藤選手に関していえば、12月はチームも最後の最後にラスに沈むほどしんどくて、「開幕2連勝を決めた選手が、2連続でラスを引く」なんて状態もあったし、それに何せね。

こうだもん。めちゃめちゃ話題になりましたよね、これ。カッツモももはや代名詞になりました。
さらに直前にあったことといえば

www.youtube.com

これでしょう。これも散々イジられ続けてますがw
でももうこんなの魅力しかないじゃんか。単純に。



素敵すぎるw

結局、セガサミーフェニックスの中でも勝ち頭となり、麻雀そのものも自分にとっては目新しく*8、おそらく近藤選手がいなければセガサミーフェニックスのサポーターになるどころかMリーグをここまで面白いと思えていたかわかりません、というのは言い過ぎかも知れませんがw

これが、「セガサミーフェニックスの好感度がもともと高かった」理由の一つです。
魚谷選手や茅森選手についても書きたいことはありますし、今期加入の和久津選手についても、実はRTD2018というひとつの流れがあったりするのですが、それはまた別の機会に。

今年のセガサミーフェニックスは強いです。近藤選手、本当に強い。着順の右上が今もって空欄であることが凄すぎますし、去年こうやって好きになった選手が、今年こうも活躍してくれるというのは、存外に嬉しかったし、ずっと嬉しいです*9
セミファイナル、ファイナル。引き続き応援していきたいと思っております。

余談。
最近ちょっとしたことがあり、Kindle Unlimited使い始めまして。近藤選手の著書が配信されていたんですよ。で、読み始めております。


ホント面白いなあ…。これについてはハッシュタグ近藤誠一本」とかで感想とかアウトプットするかも知れません。

*1:捻りがありきたり?ほっとけ!w

*2:ただ、とはいえ思った以上にチームとしてはセガサミーフェニックス単推しになりつつあります。ある選手個人を応援することはあっても、チームで、となるとやっぱり自チーム最優先に応援したくなるので。

*3:2018/10/18、1戦目。

*4:ま、今でも押し引きが上手く管理できずに、特にリーチの扱いに失敗して放銃、なんてことをしながら麻雀を打っているわけですが。でも、「なんでそれを打ったか」という理由を考えるようになったし、そのうえでは裏目ツモも放銃もある程度仕方がないと考えられるようにはなりました。

*5:そんなの無理じゃないですか。少なくとも自分には無理。

*6:近藤選手は結構この手の「苦しさを表現する」ということに躊躇いというか、そういうのがないように思えます。おそらく、というか多分確実に、そういう部分というのは見せないほうが良いのかもしれませんが、こと「スポーツ」においては、そういう「苦しいシーン」を目の当たりにする、というのは、観客の感情移入という点において強力に作用するのだ、と、2018シーズンを見て、2019シーズン終盤を迎えた今、強く思います。麻雀をスポーツにしようとしているMリーグですが、麻雀は果たしてスポーツ足り得るのか。それは、こういうシーンを見ると、個人的には、「足り得ると確信を持って言える」と、思ったりするわけです。

*7:だから、セガサミーフェニックスサポーターではあるけど、例えば渋谷Abemas松本選手の不調と、2/4に挙げた3勝目なんかは、結構見ていて嬉しくなります。

*8:本当にどう打つのか予想もできなかったですし、それが見ていて本当に面白かったんです。

*9:これは魚谷選手も、渋谷Abemas白鳥選手も、TEAM雷電瀬戸熊選手も、みんなそうです。これは以前の記事にも書いた通りですが。

システムエラー &H800401A8(-2147221080)のお話

たまにはプログラマっぽい話でも。

今の職務上、ゴリゴリ開発するってわけじゃないんですが、VBA組んだりは日常的にしております。Javaに触ることはめっきり減っちゃいましたが。やっててよかったVBA

んで、以前自分で開発していたツールで、こんなエラーがでて困っていたわけです。

f:id:isk_holistic:20200122094231p:plain
システムエラーです:&H800401A8(-2147221080)

ほげぇぇぇぇ!

H800401A8をダブルクォートで囲って(でないと似たようなエラーコードの記事が引っかかっちゃうからね)検索してみて出てきたStackOverFlowの記事がこちら。

excel - Issues with Multiple Runtime errors: updated code - still having issues - Stack Overflow

どうもWorksheetに触ろうとしたときのエラーだと。
んで、その解決に、「ファイル名をいじった」と。
よくわからぬ…。

なんかうまく再現させることもできなかったので、対症処置で何とかなることもあって放置したんですが、ひょんなことから理由がわかりました。
エラーコードググればわかりますが、あんまり情報もないみたいなので、ここは別にtechblogではないですが、ソースコードを一部公開しておきます。

Dim filePath As String
filePath = "C:\hogehoge_NoXXXX.xlsx"

' ファイルオープン時のエラーは処理しない
On Error Resume Next
Workbooks.Open Filename:=filePath

Dim wb As Workbook
Set wb = Workbooks("hogehoge_NoXXXX.xlsx")

' ファイルが開けているかチェック
If (wb Is Nothing) Then
    Msg "ファイルが開けていません。"
    Exit Sub
End If

Dim ws As WorkSheet
Set ws = wb.Worksheet("ぴよぴよ")

On Error GoTo 0

' ここでおちる
ws.Select

これは一連のループの中の処理で、NoXXXXには何らかの番号が入り、動的に生成されます。
ほんで、あるものについては問題なくWorksheetをSelect出来るのに、できないことがあった、と。

で、これなぜ起きていたかというと、

  1. まず、そもそもファイルが存在しない場合がある
  2. 存在しないファイルをWorkbooks.Openした場合、エラーになるが、On Error Resume Nextしているので、処理自体が無視される
  3. 開いていないブックをSetしようとすると、エラーになるが、以下略
  4. 結果、変数wbは、初期化されていない。「初期化されていない変数」は「変数なし」状態であり、これはNothingではない*1
  5. よって、If(wb Is Nothing) Thenは常にFalseである(エラー処理になっていない)
  6. 以下wsについても同様
  7. 変数なしの状態のwsを触ろうとするため、エラーとなる

Javaとか慣れてると、Object obj = new Object();とか呼吸だし、たとえしなかったとしてもnullであるので、IsNullすればいいと思っちゃうけど、VBAでは宣言と初期化は同時に出来ないし、初期化しなかった(ここでは結果的にできていなかった)モノは「変数なし」というよく分からない状況になる*2し、しかもそれはNothingではないし、というようなところで、「あるぇ」ってなってたということのようです。
まあ、VBAでも一応だいたいの値は「ちゃんと存在している値で」Setしますし、でなければCreateObjectしたり、クラスモジュールであればNewしたりしますから、やっぱりこういうのはちょっと意識から漏れたりするのかしら。

なので、修正はこうです。

Dim filePath As String
filePath = "C:\hogehoge_NoXXXX.xlsx"

'' FIX:ファイル存在チェック
If Not (Dir(filePath)) Then
  Msg "ファイルが存在しません。"
  Exit Sub
End If

' 後略 ---------------------

おさぼりはいけませんねえ、というお話しでした。
しかし、「変数なし(初期化されていない)」変数へのアクセスによるエラー、なんて初心者がやっちまいそうなエラーですが*3、「H800401A8」で出てこなかったのはなんでなんでしょうね。ふしぎ。

ちなみに、IsNothingで「変数なし」を引っかけられないのなら、何だったら引っかけられるんだ?という話なんですが、簡単に調べてみた限りでは引っかける方法が見つからんかったっていう。これはこれで謎です。まあ、変数管理気を付けましょうねというお話しでした。

ご参考:
B.WH |AC : Object型変数の値が <変数なし> となる現象

追記:
うわーなにこれ。なんでこんなことになってんだろう。
一番最初のソースコードは、これはこれであってますね。記事書いてて、これが間違っているなんておかしいと思ったんですよ。

Dim wb As Workbook

If (wb Is Nothing) Then
  Msg "このメッセージは表示されます"
End If

つまり、「SetされていないObjectの初期値はNothing」です。コンソールで値ウォッチしていてもそうなっています。こんな記事もあります。
Excel VBAでシートの存在有無を判定するのにループはいらない。On Errorステートメントを使おう - mk_55's diary

しかし、以下には問題があります。

Dim fileIndex As Integer
fileIndex = 1
Do
LOOP_CONTINUE:

  Dim wb As Workbook
  
  On Error Resume Next

  Workbooks.Open Filename:="C:\ファイル名_" + fileIndex + ".xlsx"
  Set wb = Workbooks(filePath)

  Dim ws As WorkSheet
  ws = wb.WorkSheet("worksheet")

  On Error GoTo 0

  If (wb Is Nothing) Or (ws Is Nothing) Then
    ' ファイルを開くのに失敗したり開いたファイルにworksheetワークシートがない
    wb.Close
    GoTo LOOP_CONTINUE
  End If

  ws.Select

  ' 問題児コイツ
  wb.Close

  ' 開いたworksheetからデータ拾って条件満たしたら終了ってことにしてください
  If (なにかの条件) Then
    Exit Do
  End If

  fileIndex = fileIndex + 1
Loop

このループの初回、変数wbもwsも、初期値はNothingです。なので、Is Nothingで問題なくチェックできます。
が、「問題児コイツ」と書いたwb.Closeを実行した時点で、wbもwsも「変数なし」となり、Loop先頭に戻った時点でもNothingになりません。
これが今回の根本原因でした。

ということで、「初期値をSetしない値のチェックについて、Is Nothingについては、ループ構文内で使わないならば、問題ない」が、「ループ内で同じ変数を使いまわすのであれば要注意」です*4
なので、こうするのが良さそう。

Dim wb As Workbook, ws As WorkSheet

Dim fileIndex As Integer
fileIndex = 1


Do
LOOP_CONTINUE:

  Set wb = Nothing
  Set ws = Nothing

  On Error Resume Next
  Workbooks.Open Filename:="C:\ファイル名_" + fileIndex + ".xlsx"
  Set wb = Workbooks(filePath)

  ws = wb.WorkSheet("worksheet")
  On Error GoTo 0

  If (wb Is Nothing) Or (ws Is Nothing) Then
    ' ファイルを開くのに失敗したり開いたファイルにworksheetワークシートがない
    wb.Close
    GoTo LOOP_CONTINUE
  End If

  ws.Select

  wb.Close

  ' 開いたworksheetからデータ拾って条件満たしたら終了ってことにしてください
  If (なにかの条件) Then
    Exit Do
  End If

  fileIndex = fileIndex + 1
Loop

なんでこんな仕様なんだ…。
以上追記まで。

*1:この理解は(現象としてはこんな感じのことが起きてはいますが)誤りです。詳しくは追記で。

*2:だからこの理解は以下略

*3:これ書いて「お前何年目やねん」と悲しくなったりはしていません。…していません。

*4:こんなもん気付くかっ!(逆ギレ)

続・京アニの例のあれのお話し。

本年のAdventar、ふたつめ。
本来は昨日更新の予定でしたが、インフルエンザをやっており1日遅れとなりました。申し訳ない。

ということで、本日のネタは昨年に引き続きこちら。
adventar.org
カレンダー12日目となります*1

「続」ということでまあ今年も「MUNTO」だったりします。使いまわしって言わないで*2
昨年の記事はこちら。
isk-holistic.hatenablog.jp

まあなんで今年もムントについて書こうと思ったかといえば、「今年はいろいろあったね」ということが一番大きいです。
isk-holistic.hatenablog.jp

んで。今月、劇場版である「天上人とアクト人最後の戦い」が、京都と東京と名古屋で、10年ぶりに上映されるのですね。
「天上人とアクト人 最後の戦い」12月20日より劇場上映&舞台挨拶決定! - 新着情報 | 京都アニメーションホームページ

おそらく、今回の上映を逃すと、この作品を見る機会そのものが、ソフトを手に入れる以外の方法ではまずなくなってしまうのかなあと思ったりしております。
京都アニメーション最初の、オリジナルの、劇場版作品」というところを、ぜひ観に行っていただけたらなあ、というのが、この記事を書く動機だったりするわけです。

体調がまだ戻っていないので、記事の内容薄目ですが、昨年の記事も合わせ読んでいただけたらと思います。たぶん追記しますw
少なくとも、私は必ず新宿の上映を見に行くはずなので、その感想記事とかになるかもしれませんが。

*1:前日担当のasaistさんも未投稿でらっしゃるようなので、リンクは後程。

*2:なにせそんなに記事を書いていないんで下手すると最新記事リンクから前の記事にアクセスできるレベルですが…。